基本理論の授業では、病気と病気の人の診断や病気の理由・原因、発症の段階などについても学びます。セラピストは、病気を治すということはありませんが、プチ不調や慢性的な問題をお持ちのお客様のケアをさせていただくことはあるので、病気についても知っておくことが大切なのだそうです。
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病気の発生のメカニズム
アーユルヴェーダでは、病気は以下の段階で発生し、広がっていくと考えられています。
【第一段階】Sancaya(サンチャヤ)
ヴァータ・ピッタ・カパそれぞれのドーシャが、ドーシャにとって影響の強い場所(体の部位)で増えていきます。
【第二段階】Prakopa(プラコーパ)
増えたドーシャがその場所で悪化していきます。
【第三段階】Prasana(プラサーラ)
悪化したドーシャがその場からあふれて、全身に広がっていきます。
【第四段階】Sthana samsraya(スターナ サムシュラヤ)
あふれ出て、全身に広がった悪いドーシャが、体の弱い部分に定着します。
この状態になると、病気の兆候が現れ始めます。
【第五段階】Vyakti(ヴィヤクティ)
発症。病状が現れます。ここからが、病気とみなされます。
【第六段階】Bhedha(ベーダハ)
さらに悪化すると、合併症を引き起こすようになります。
病気になる理由や原因
病気の理由や原因には、日常の生活習慣や、時間の経過、こころのあり方など様々ありますが、アーユルヴェーダでは以下のように分類します。
病気の理由・原因
- 悪い行い・・・身体的、精神的に道徳に反する行いをすること
- 普通の理由・・・食生活やライフスタイルなど
- 特別な理由・・・行動に関係
- 時間的な体の変化・・・老化
- 直前の理由・原因・・・アレルギーなど
- 遠い過去の理由・・・既往症や過去の病気など
- 直接の原因(強い理由)
- 間接的な原因(弱い理由)
病気の診断方法
ドーシャの診断は問診・視診・触診などによっても診断されますが、
体の状態を確認するために、
- 脈
- 尿
- 大便
- 舌
- 音(心音や肺の音など)
- 触る
- 目(視診、視力検査)
- 形(体型)
の8つを診ます。その中でも、脈診は特に重要とされています。
脈診は手首に3本の指をあてて、それぞれの指に伝わる脈動で身体の状態を確認します。脈診で有名なドクターは身体のどの部分がどのように悪いかや、本来のその人の持つドーシャのバランスと現在のバランスまで診断して治療されます。
過去にどのような病歴やケガがあったかまでわかるそうです。実際にそのドクターの脈診を体験された方のお話を伺うと
その凄さがわかりますよ。
セルフでできる簡単な脈診の方法
ドクターが診断する精度の高い脈診とは違って、もっと気楽に体験できる脈診の方法をご紹介します。
まず、女性は左手、男性は右手の脈を診ます。
アーユルヴェーダでは、女性は「月」、男性は「太陽」に例えられ、身体の左側は女性、右側は男性のエネルギーとしています。そのため、脈診もそれに従って行います。
脈診の基本は、橈骨動脈(手首の親指の側にある骨の出っ張り)に三本の指(人差し指、中指、薬指)を並べて脈を診ます。
三本の指において、どの脈が強く感じるかにより、その時々の優勢なドーシャが診断できます。
脈を強く感じる指が
- 人差し指の場合、ヴァータが優勢
- 中指の場合、ピッタが優勢
- 薬指の場合、カパが優勢
ヴァータの脈拍は速く弱く、ピッタの脈拍は熱く強く、カパの脈拍はゆっくりと穏やかに脈打つとされます。一日の中でも、体の活動状態によって優勢なドーシャは変わるとされていますので、朝、昼、夜の好きなタイミングで試してみてはいかがでしょうか?
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