古町有加さん 総合プロコース 第36期卒業
アーユルヴェーダ哲学に興味を持ちました
私は、幼い頃から常に漠然とした疑問を抱えながら生きてきました。人はなぜ生きているのか?戦争や貧困がなぜ起こるのか?生きる目的とは…?という、なかなか答えの出ない疑問です。その疑問を抱えるうちに、世の中には様々な民族がいること、宗教や心理学があることなどを断片的に知るようになりました。
結果的に2つの大学に通い、そのうちの1校で専門的に心理学を学びました。在学中にトランスパーソナル心理学を学んだ際、過去生から受け継いでいる感情が存在していることを知り、宇宙との繋がりを体験したいと思う様になり、これまで未知だった世界に足を踏み入れることになりました。
と同時に、幼い頃から抱いていた疑問が再び浮上してきました。その時、頭の片隅にあった、インド哲学でもあるアーユルヴェーダを思い出したのです。早速ネット検索をしてカレッジの存在を知り、この学校で学ぶことを考え始めました。そしてその数年後に東京へ転勤が決まり、すぐに入学を決めました。
ここに答えがある!と直感しました
アーユルヴェーダは伝統医学であると同時に、哲学でもあります。六派哲学の一つでもある“サーンキャ哲学”の授業の中で宇宙の成り立ちを学んだ際に、幼い頃から抱えていた疑問の答えがここにある!と直感したのです。これを学ぶためにカレッジに来たことを確信し、私の中に断片的に存在していた情報が繋がり始めたのがわかりました。
宇宙の成り立ちについては、未だに解明されていない部分の方が多く、私たちが目にすることの出来ない世界のことです。サーンキャ哲学では「目に見えないからといって存在しないとはいえない」と解いています。「目に見えないものは存在するかどうかわからない」のではなく、「無いとは言えない」つまり、「在る」ということです。この考え方が非常にしっくりきて、まるでもつれていた紐がほどけていくような感覚にもなりました。
多岐に渡る授業が提供されています
オイルトリートメントの実技は勿論のこと、アーユルヴェーダの理論、解剖生理学、メイクアップやカウンセリングまで、他のスクールにはないほど多岐に渡る授業が用意されています。
スリランカ出身のアーユルヴェーダ医師であるパーリタ先生による授業は、やはり特別です。パーリタ先生は現在もアーユルヴェーダ医師としてだけでなく施術者としても臨床の現場に立っておられるため、文字通り生きた情報を教わることができました。日本で生活していた経験もお持ちなので、日本語が堪能でいらっしゃるのも有り難いですね。
実技の授業は、13ヶ月のうちの三分の二ほどあるでしょうか。かなりの時間を費やして教わることになるので、未経験の方でも安心して学ぶことができます。私は元々人に触れるのが苦手でしたが、心理カウンセリングの授業を通じて人と向き合うことを学び、人に触れること=人と向き合うことができるようになりました。
また、三つのドーシャとそのバランスから体質を知ることができるということを学び、自分に合った食べ物や生活が大切であることも知りました。痩せていればいいわけではありませんし、世の中で謳われている健康情報が本当に合っているのかどうかについても、ドーシャを知ることで判断できます。運動が合っていない人もいれば、睡眠時間が短くてよい人もいます。細胞のひとつひとつに役割があるように、私たち人間もひとりひとりに個性があるということですね。
人生に迷いを感じている方のために
現在は、会社で働き続けながら余暇で施術をしています。カレッジには、卒業後にサロントレーニングというクラスがあるので、積極的に利用してブラッシュアップに務めています。また、青山一丁目にあるレンタルサロンでも実費を負担いただいて施術をさせていただいています。
カウンセリングの技術やヒーリングを深めるために別の学校にも通っている最中で、より深く人生の意味を知り、宇宙の法則が腑に落ちるようになるためにインド占星術も学び始めました。インド占星術は“ジョーティッシュ”とも呼ばれ、“光の智慧”という意味を持っています。先の見えない世界に一筋の光を与えることで生きる希望を与えるもの、つまりそれは宇宙の光からのメッセージではないでしょうか。
義務教育から始まる学校生活では、生き方について教わることができません。現代社会は情報過多で、沢山の選択肢が与えられています。だからこそ、人生そのものに迷いを持つ方も増えているのだと思います。幸せとは、それぞれの人生の使命や役割があった上で乗り越えた先にあるものだと、インド占星術は教えてくれました。
将来は、これまで培ってきた情報と技術を活かし、かつての私がそうであった様に、人生に迷いを感じている方の力になれればと思います。全てのものはフラクタルに広がっていますから、個人が癒されることで、ゆくゆくは社会全体が癒されると信じています。