アーユルヴェーダには、ディナチャリアという、健康でいるために、どのように日々を過ごすべきかという教えがあります。その中の1つにオイルを使ったセルフマッサージがあります。世の中には様々な健康法がありますが、オイルマッサージを健康法に挙げているのはめずらしくないでしょうか?!今日は、セルフマッサージがよい理由を学んだので、ご紹介します。
目次
セルフマッサージとは
セルフマッサージとは、オイルを使って自分で行うマッサージのことです。頭のてっぺんから足先までをおよそ15分程度で行います。日々のセルフケアとして、簡単に取り入れやすいことが特徴です。
セルマッサージの効果
アーユルヴェーダの観点から見た効果
アーユルヴェーダの古典「アシュタンガ フルダヤ サンヒター」には、セルフマッサージの効果として以下のようなものが挙げられています。
- 老化や疲れがなくなる
- アンバランスになったヴァータを整えることができる
- 視力がよくなる
- 身体が丈夫になる
- 長生きできる
- よく眠れる
- 皮膚が強くなる
視力がよくなるというところが少し理解しにくかったのですが、先生によるとこれは実際に0.5だった視力が0.8になるというわけではなく、身体的には視界がクリアになるということ、また精神的な面で、考えがはっきりしたり、集中力が高まるというような意味として考えるのだそうです。
また、頭と耳と足は特別な部位と考えられており、全身のマッサージをする時間がなくても、頭と耳と足だけは毎日行いましょう、と教えられています。
現代医学的な観点から見た効果
授業の中では、現代医学的な観点から見た効果についても、学びました。まず、私たちの脳や神経と皮膚は同じ細胞から発生しているため、マッサージをして、皮膚に心地の良い刺激を与えることで、神経や脳にもポジティブな影響をもたらすのだそうです。具体的に、セルフマッサージをすることで以下のようなホルモンや成分が出るといわれています。
【セロトニン】
脳内の神経伝達物質のひとつ。ドーパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。
【エンドルフィン】
脳内で機能する神経伝達物質のひとつ。モルヒネと同じような働き(痛みを和らげる)をするといわれている。
【VIP(血管作動性腸管ペプチド)】
28のアミノ酸残基で構成されるペプチドホルモン。概日リズム(体内時計)のバランス調整などに関与している。
セルフマッサージから学べる事
セルフマッサージは、先ほどの効果でもご紹介したように、自分自身の健康や美容のためにもよいのですが、セラピストになる準備としても学べることがたくさんあるということも知りました。
- タッチの感覚
- マッサージの感覚
- オイルの感覚
- 体温の感覚
- 身体の場所の感覚
- 滞りやハリの感覚
これらを意識しながらセルフマッサージを続けることで、「こんな風に触れると心地がよいな(または、不快だな)」「これくらい温かい手で、お客様に触れる必要があるな」という感覚が身についたり、筋肉のつき方や滞りやハリがあるときの身体の状態について理解することができるため、マッサージの技術に対する理解が深まるのだそうです。
マッサージに使うオイル
アーユルヴェーダのマッサージでは、一般的にはセサミオイルをメインに使用します。ただし、体質によっては以下のようなアレンジも可能です。
- ヴァータ体質:セサミオイルのみが最もおすすめ
- ピッタ体質:セサミオイルにココナッツオイルをブレンド(体の余分な熱をとってくれます)
- カパ体質:セサミオイルにマスタードオイルをブレンド(体に熱とエネルギーを与えてくれます)
セルフマッサージの頻度
どのくらいの頻度で行うがよいと思われますか?
1. 毎日
2. 3日に一度
3. 1週間に一度
4. 時々
一番よいのは毎日です。特にヴァータ体質の人は毎日行うことがすすめられています。
ただ、アシュタンガ フルダヤ サンヒターの解説書には「3日に一度でもOK」という記載もありますので、1~3日に一度は行えるといいですね。
セルフマッサージをするタイミング
では、セルフマッサージはどのタイミングで行うのがよいでしょうか?
1. 朝
2. 夕方
3. 運動前
4. 運動後
5. ヨガの前
6. ヨガの後
理論的には朝がよいとされています。
ただ、夕方になるとヴァータのエネルギーが上がってくるのと、
夕方の方がゆっくりできる時間帯でもあるので、夕方に行うのも
よいです。
運動前か運動後、これはどちらでもよいですが、
運動後は汗が引いてから行いましょう。
ヨガについても、ヨガの前でも後でもよいですが、
本場ではヨガの前にするそうです。
朝、水を飲んで排泄を済ませてからセルフマッサージをし、
その後ヨガをする感じです。
マッサージをやってはいけない時
最後に、マッサージは、
・アーマがある時
・食後すぐ
・急性の病気の時
・生理中
は行わないようにしましょう。
消化中や、病気の時は消化や病気の治癒を妨げないように
することが大切です。
総合プロコースの詳細はこちらからどうぞ
>>総合プロコース
個別無料説明会の詳細はこちらからどうぞ
>>山田泉の個別無料説明会