寺澤美津恵さん 総合プロコース第3期卒業
アーユルヴェーダに興味をもったきっかけは何ですか?
私は看護師として働いていましたが、西洋医学にある意味で『限界』を感じていました。
そこで統合医学としてのアーユルヴェーダに興味を持ったことがきっかけです。
当時、透析慢性疾患の患者さんを担当しており、行き詰りを感じていました。それは、胃が痛いならこの薬、気分が悪いならこの薬、というような、身体の部分的な症状だけをみて、一辺倒の処置をする対処療法をいたちごっこのように感じていたからです。根本的な処置ではないと感じ、もどかしさを覚えていました。
当時既に看護師をまとめる立場にあった私ですが、「自分たちの仕事はなんだろう」と空虚な気持ちでいっぱいになってしまい、半年仕事をお休みすることにしたんです。
休職している間はどのような活動をしていたのですか?
この空虚感を埋められるものは何なのか、あれこれ模索していました。そこでたどりついたのが、
アーユルヴェーダでした。アーユルヴェーダ自体はヨガをやっていた時に知っていたのですが、
改めて調べてみると、「患者さんが日常生活でとりいれられることがこんなにあるんだ!」
と感動にも近い思いがありました。
「キッチンファーマシー」といって、台所が薬局、つまり食べ物で体調を整える。その考え方にピンときました。ある意味でそれはいわゆる「おばあちゃんの知恵袋」だと思うのですが、それを復活させたい、患者さんに役立てたいと思いました。そこで休職中に英国アーユルヴェーダカレッジに入学することを決めました。
英国アーユルヴェーダカレッジはどのように知りましたか?
雑誌『セラピスト』を見て知りました。私は明確に「医療に活かしたい」ということがゴールでしたので、実践的なものを知りたいと考えていました。アーユルヴェーダの本だけではやはりインドの知識なのですが、それを日本の生活におとしこむことが知りたいと思っていました。その点で英国アーユルヴェーダカレッジに惹かれました。他のスクールは歴史哲学を掘り下げるものという印象を持ちましたが、カレッジは実践的で、ひとつひとつのアーユルヴェーダの知恵をアレンジするためにどうしたらいいんだろうということが学べました。
卒業後はどのような進路に進んだのでしょうか。
病院へはもどりませんでした。NPOを友人と立ちあげて、代替療法を取り入れた訪問看護ステーションの管理者として働いています。患者さんの自宅にいってマッサージと食事を提供しています。
生活のちょっとしたこと症状に合わせてアドバイスをしているのでその仕事の中で大いにカレッジで学んだことを活かしています。
その他にも「ヒーリング協会」で活動したり、「農民カフェ」という一軒家の古民家カフェの2階で「森のひかり」トリートメントルームを運営します。
また、東日本大震災の時には、福島県の仮設住宅を訪ねて、ボランティアでカウンセリングやマッサージをしました。
施術をしているとお客さんと一体になって、色んなことを感じ取れるようになりました。患者さんをお守りされている方からのメッセージを感じることもあります。体質診断を通して、スピリチュアルなメッセージも伝えていきたいです。
今後の目標をお聞かせください。
日常に取り入れられるアーユルヴェーダを伝えていきたいです。
間違ってつたえられている代替療法をもっと整理して伝えたいです。
夢をお聞かせください。
伝統医学が廃れている貧しい国で地場の代替療法を復活させて伝える仕組み、代替医療を受けられるクリニックをつくりたいです。また、医師になりたい子が代替療法の医師になれるように支援したいです。
西洋医学はエネルギーを消耗するものです。電力が十分でない地域ではエネルギー負荷がかかって、西洋医学の設備は維持しにくい。環境負荷のすくない循環型ケアシステムを小さくてもいいので作り、世界に広めたいです。
入学を検討されている方へメッセージをお願いします。
迷った時は飛び込んだ方がいいです。
チャレンジは一生の糧になります。出来ると思う範囲からでいいのでステップを踏んでいけば後悔することもありません。
同じような悩みを持つ看護師さんへメッセージをお願いします。
疑問や行き場がないと感じる看護師さんには、ひとつの道としてアーユルヴェーダを学ぶことをお勧めします。
医師主導のプログラミングされた医療ではなく、患者さんの負担が少ない、依存を生まない、生活の視点にたったアドバイスができるようになります。例えば、「眠れない」という患者さんに対して、以前は導入剤薬投与しか選択肢がなかったですが、今は生活習慣や食べるものをアドバイスすることで解決できます。以前もカウンセリングはしていましたが、より具体的になりました。今は自信を持ってケアができています。西洋と東洋の医学を学びより本質的な医療が施せる仲間が増えるとうれしいです。