手足の冷えや乾燥、気持ちの焦りやそわそわ感に悩んでいませんか?ヴァータ(風)の乱れを穏やかに温める、アーユルヴェーダの食事の選び方について書きました。
目次
手足の冷えや心のそわそわ、その原因は「風(ヴァータ)」の乱れかも?
「最近、手足やお腹が冷えやすい」
「肌や髪の乾燥、便秘が気になる」
「なんとなく落ち着かず、理由のない不安や焦りを感じてしまう」
もしこのようなサインを感じているなら、体内にある「ヴァータ(風)」のエネルギーが増えすぎて、バランスを崩しているのかもしれません。
アーユルヴェーダでは、不調を整える基本原則として「ドーシャの性質の同じ性質はそのドーシャを増やし、正反対の性質がバランスを取り戻す」と考えます。
風のように「冷・乾・軽・動」の性質を持つヴァータが乱れているときは、その逆である「温かさ・潤いや油性・重さ・安定感」を与えてくれる食事をとることが、何よりのセルフケアになります。
知らずにヴァータを悪化させてしまう「3つの味」
前回(ヒント24)でお伝えした「6つの味」のうち、実は以下の3つの味は、ヴァータの「軽さ・乾燥・冷え」をさらに高めてしまう性質を持っています。
辛味(からみ): 乾燥や発汗を促し、軽さを増す(スパイスの摂りすぎなど)
苦味(にがみ): 熱を奪い、体を冷やして乾燥させる(生野菜サラダ、ゴーヤなど)
渋味(しぶみ): 組織を引き締め、腸や体内の乾燥・便秘を助長しやすい(豆類、渋柿など)
手足が冷えているときや不安感が強いときに、生野菜サラダ(苦味・冷)や乾いたクラッカー、極端にスパイシーな料理ばかりを食べていると、知らず知らずのうちにヴァータを煽ってしまうことになります。

ヴァータを優しく鎮める「甘味・酸味・塩味」
ヴァータの乱れを穏やかに鎮め、心身に安心感と潤いを取り戻すために意識したいのが、3つの味——「甘味・酸味・塩味」です。
この3つの味は、体に「滋養・水分・温もり」を与え、風のように揺れやすい心と体を優しくグラウンディング(安定)させてくれます。
1. 甘味(あまみ):滋養と安心感を与える
代表的な食材: 炊きたての白米、小麦、ギー(精製バター)、牛乳、自然な甘みのある温野菜(かぼちゃ、人参、さつまいもなど)、ナッツ類
効果: 消耗したエネルギーを補い、神経の緊張を解いてホッとした安心感を与えます。
2. 酸味(さんみ):潤いと消化力を高める
代表的な食材: 柑橘類(レモン、ライム)、梅干し、お酢、発酵食品、チーズ
効果: 口の中や消化管に唾液や消化液を分泌させ、乾燥を防ぎながら落ち込みがちな消化の火(アグニ)をサポートします。
3. 塩味(えんみ):水分を保持し、冷えを防ぐ
代表的な食材: 岩塩、お味噌、お醤油、昆布などの海藻類
効果: 体内に適度な水分を保ち、巡りを促して冷えを和らげます。
秋冬の季節や、忙しい日の食卓に取り入れるコツ
特に「秋から冬」にかけての空気の冷たい乾燥した季節は、ヴァータ体質の方だけでなく、すべての人の中でヴァータが高まりやすくなります。
「今日はちょっと心が疲れたな」「体が冷えて落ち着かないな」と感じる日は、次のような温かいメニューを選んでみましょう。
根菜とお味噌をしっかり使った、温かい具だくさんのお味噌汁(甘味・塩味)
炊きたてのご飯に良質なオイル(ギーやごま油)をほんの少し垂らし、梅干しを添える(甘味・酸味・塩味)
温かいミルクにひとつまみのシナモンやナツメグを入れて夜に飲む
偏食しがちなときや忙しいときこそ、「温かく、少し油分と潤いを含んだ、甘味・酸味・塩味の食事」を意識してみてください。乱れた風が穏やかに収まり、内側からじんわりと安心感が湧いてくるのを感じられるはずです。
【今日の一言】
冷えや不安を感じるときは、体が「温もりと潤い」を求めているサインです。無理に頑張ろうとせず、甘味・酸味・塩味の温かいひと皿で、心と体を優しく包み込んであげましょう。
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ドーシャ(エネルギー)のバランスは、一人ひとり異なります。
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