些細なことでイライラしたり、胃の熱さや肌の炎症に悩んでいませんか?燃え上がったピッタ(火)を穏やかに冷まし、心身の熱を鎮めるアーユルヴェーダの食事法について書きました。
目次
イライラや頭の熱っぽさ、その原因は「火(ピッタ)」の乱れかも?
「些細なことにトゲトゲしてしまい、後から自己嫌悪になる」
「胃がキリキリ痛む、胸焼けや口内炎ができやすい」
「目が充血する、肌に赤みや吹き出物が出やすい」
もしこのようなサインを感じているなら、体内にある「ピッタ(火)」のエネルギーが過剰になり、熱がこもりすぎているサインです。
アーユルヴェーダでは、不調を整える基本原則として、「ドーシャの性質の同じ性質はそのドーシャを増やし、正反対の性質がバランスを取り戻す」と考えます。
ピッタは「温(熱)・やや油・軽・鋭」という性質を持っています。特にピッタの持つ「鋭さ(シャープさ・批判的な視点)」や「熱」が暴れているときは、その逆である「冷たさ・穏やかさ・適度な重み」をもたらす食事をとることが、何よりのセルフケアになります。

知らずにピッタの「火」を煽ってしまう3つの味
前回までにお伝えした「6つの味」のうち、以下の3つの味は、ピッタの「熱と鋭さ」をさらに燃え上がらせてしまう性質を持っています。
辛味(からみ): 体内にダイレクトに熱を生み出し、炎症や発汗を促す(唐辛子、過剰な香辛料など)
酸味(さんみ): 消化の火を刺激しすぎて胃酸過多や熱感を生みやすい(お酢、強い発酵食品、強い柑橘など)
塩味(えんみ): 体内に熱を閉じ込め、血圧や渇きを高める(塩分の濃い食事、スナック菓子など)
イライラしているときや胃が熱いときに、刺激の強い激辛料理や塩辛いもの、お酒などを摂ってしまうと、火に油を注ぐことになり、ますます感情や体がヒートアップしてしまいます。
ピッタの熱をスーッと冷ます「甘味・苦味・渋味」
ピッタの過剰な熱を優しくクールダウンし、穏やかでクリアな心を取り戻すために意識したいのが、残る3つの味——「甘味・苦味・渋味」です。
この3つの味は、体内にこもった熱を逃がし、ピッタ特有の「鋭さ」をまろやかに包み込んでくれます。
1. 甘味(あまみ):熱を冷まし、イライラを鎮める
代表的な食材: 炊きたての白米、小麦、ギー(精製バター)、牛乳、自然な甘みのある果物(メロン、ぶどう、りんごなど)、ココナッツ
効果: 過剰な熱を鎮め、過敏になった神経や怒りの感情を穏やかに和らげます。
2. 苦味(にがみ):解毒し、体内の炎症を浄化する
代表的な食材: 緑黄色野菜(小松菜、ほうれん草など)、ゴーヤ(ニガウリ)、キュウリ、ターメリック
効果: 6つの味の中で最も「冷やす力」と「デトックス力」が高く、血中にこもった熱や肌の炎症、胃の熱感をスッキリと洗い流します。
3. 渋味(しぶみ):組織を引き締め、過剰な分泌を抑える
代表的な食材: 豆類(緑豆、ひよこ豆など)、緑茶、ブロッコリー、カリフラワー
効果: 緩んだ組織をキュッと引き締め、ピッタの過剰な水分や油分を整えてバランスを取り戻します。
夏の季節や、プレッシャーが多い日の食卓に取り入れるコツ
特に「夏から初秋」にかけての気温が高い季節は、ピッタ体質の方だけでなく、誰もが体内に熱を溜め込みやすくなります。
「今日はカッカして余裕がないな」「胃や肌が火照っているな」と感じる日は、次のような清涼感のあるメニューを選んでみましょう。
苦味のある緑の青菜やブロッコリーを蒸して、ギーや良質なオイルで軽く和える(苦味・渋味・甘味)
辛味スパイスを控えめにし、ココナッツミルクや豆類を使った優しいスープを取り入れる(甘味・渋味)
刺激の強いカフェインやお酒をお休みし、常温の緑茶やミントティーで喉を潤す
頑張りすぎて完璧を求めてしまうときこそ、「熱を逃がし、心をクールダウンしてくれる甘味・苦味・渋味の食事」を意識してみてください。内側の余分な熱がスーッと引き、本来の知性と穏やかさが自然と戻ってくるのを感じられるはずです。
【今日の一言】
イライラや焦りを感じるときは、心と体が「クールダウン」を求めているサインです。刺激の強い味をお休みし、甘味・苦味・渋味の涼やかな恵みで、熱くなった心身を優しく冷ましてあげましょう。
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