TOP > 108のヒント > 3つの生命エネルギー(9) 〜1日の時間サイクルと仕事への応用〜ヒント19

1日のエネルギーサイクルを「仕事や活動の効率」に活かすアーユルヴェーダ的なタイムマネジメントについて書きました。

仕事のパフォーマンスを高める「時間の衣替え」

前回(ヒント18)では、私たちの心と体が1日の中で24時間の間に、ヴァータ、ピッタ、カパという3つのエネルギー(ドーシャ)の影響を4時間ごとに交互に受けているというお話をしました。

おさらいをすると、1日のサイクルは以下のようなリズムで2回転しています。
西日のさす部屋

2時頃〜6時頃[ヴァータ(風)の時間]

軽快で動きのある時間。起床や瞑想に最適。 ・6時頃〜10時頃[カパ(水)の時間]:重く安定した時間。身体の覚醒がゆっくりで、消化力も低め。

6時頃〜10時頃[カパ(水)の時間]

重く安定した時間。身体の覚醒がゆっくりで、消化力も低め。

10時頃〜14時頃[ピッタ(火)の時間]

熱性と代謝が高まる時間。消化力が最も高い。

14時頃〜18時頃[ヴァータ(風)の時間]

活動の時間。ただし適度な休養が必要。

18時頃〜22時頃[カパ(水)の時間]

重くリラックスしていく時間。就寝しやすい。

22時頃〜2時頃[ピッタ(火)の時間]

内側の新陳代謝が活発になる時間。深い眠りにつくべき時間。

前回はこのバイオリズムを「自分の体調や不調のサイン」と照らし合わせて観察することをおすすめしましたが、実はこの24時間のサイクルは、日々の「仕事やタスクの組み立て」においても非常に有効に応用することができます。

それぞれの時間が持つエネルギーの特性に合わせた仕事を配置することで、無理なく最大のパフォーマンスを発揮できるようになるのです。

エネルギーの特性を活かしたアーユルヴェーダ式タスク管理

私たちの知的生産性や行動力は、その時間帯に流れるエネルギーの質とシンクロさせることで、驚くほどスムーズになります。具体的な仕事への応用例を見てみましょう。

10時〜14時[ピッタ(火)の時間]

頭脳労働や重要な決断に最適な時間 ピッタは「消化・変換」を司るエネルギーです。お昼を挟むこの時間帯は、胃袋の消化力だけでなく、実は「脳の消化力(理解力や分析力)」も1日で最も高まります。外から入ってくる複雑な情報を自分の中で咀嚼し、ロジカルに整理する力が最大化するため、重たい課題への取り組み、企画書の作成、戦略立案などの頭脳労働に充てるのがおすすめです。
普段、行き詰まってしまっている難しいタスクも、この時間帯に取り組むとスムーズに解決の糸口が見つかりやすくなります。

14時〜18時[ヴァータ(風)の時間]

フットワークを活かした活動やコミュニケーションの時間 ピッタの時間が終わると、次に向かえるのは「運動・移動・循環」を司るヴァータの時間です。この時間帯は、身体を動かしたり、人と繋がったりするアクションに適しています。

例えば営業職の方であれば、外へ出て多くの顧客に会うアポイントを入れたり、ミーティングで活発に意見を交わしてコミュニケーションを深めたり、ブレインストーミングで新しい企画のアイデアを広げたりする活動に最適です。
ただし、ヴァータは「消耗しやすい」という性質も持っているため、夕方に差し掛かる頃には適度な休憩や水分補給を挟むことも忘れないようにしましょう。

18時〜22時[カパ(水)の時間]

心身を落ち着かせ、残業を切り上げる時間 一日の終わりに向かうこの時間帯は、重さと安定を司るカパのエネルギーが優勢になります。自然界が夜の休息に向けて静まり返るように、私たちの身体も自然と重くなり、モードがダウンしていく時間です。

そのため、この時間帯に無理をして残業を続けることは、エネルギーの性質に逆らうことになり、著しく効率が低下してしまいます。「夜遅くまで頑張っているのに、なぜか進まない」という現象は、アーユルヴェーダの視点からも非常に理にかなったことなのです。

この時間は、1日のタスクを穏やかにクローズし、プライベートなリラックスタイムへと移行させるのが賢明です。

休日の過ごし方にも自然のリズムを

もちろん、現代のビジネスパーソンの中には、職種や勤務形態の都合上、自分の意志で仕事の時間を自由に選べないという方もたくさんいらっしゃると思います。

そんな方は、まずは比較的時間のコントロールがしやすい「お休みの日の活動」にあてはめて考えてみてはいかがでしょうか。

例えば、平日は夜遅くまで動いている分、休日の10時〜14時には集中して読書や資格の勉強などのインプットを行い、14時〜18時にはアクティブに買い物に出かけたり、友人と会ったり、散歩をしたりする。そして18時以降は家でゆったりと過ごす。

このように、時間帯のエネルギーに合わせた過ごし方を少し意識するだけでも、心身の疲労の抜け方が全く変わり、休日が何倍も有意義で満たされたものになるはずです。

自然界が持つ大いなるリズムの波に上手に乗って、仕事も暮らしも、より軽やかに、あなたらしいベストパフォーマンスを発揮していきましょう。

【今日の一言】

時間は単なる数字の経過ではなく、エネルギーの移り変わりです。時間ごとの性質に合わせて「頭を動かすタスク」と「身体を動かすタスク」を優しく住み分けること。その小さな調和が、日々のストレスを減らし、心地よい成果を生み出す鍵になります。

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