坂崎麻帆さん 総合プロコース第28期卒業
アーユルヴェーダに出会ったきっかけを教えてください。
本を読むのが好きで、特に東洋医学系の書籍をよく読んでいました。その中のひとつとして、アーユルヴェーダに関する本を読んだことがきっかけです。当初は、全くアーユルヴェーダに対する知識がなかったものですから、本を読むまでは「マクロビオティックのような健康法のひとつかな?」というイメージでした。けれども、どうやらもう少し奥深そうな雰囲気があるし、哲学的なことも書かれていたのでどんどん興味を持ち始めました。
当時はハウスクリーニングの仕事をしていました。仕事自体は嫌いではなかったのですが、このまま今の仕事を続けていて良いのだろうか、自分にあっているのだろうかと考えていた時期だったため、アーユルヴェーダを学ぶことによって何かが見えてくるのかもしれないと直感で感じました。
カレッジを選んだきっかけはどのようなところにありましたか?
いくつかのスクールがある中で、カレッジには山田先生による無料説明会があったことが最初のきっかけです。私は、たくさん迷ってから行動する性質なので、この無料説明会にもかなりの時間が経ってから参加することになりました。
いざ参加してみると、何も知らない私にも非常にわかりやすく簡潔にアーユルヴェーダのことを教えてくださいました。「アーユルヴェーダってなんだろう?」という好奇心のみで参加した説明会でしたが、自分の適性や将来の方向に悩んでいた時でしたので、山田先生から「アーユルヴェーダはたくさんのヒントを与えてくれる」といった内容のお話をいただき、総合プロコースに入ることを決心しました。
総合プロコースで学んで良かったことは何でしょう?
一番良かったことは、自分の体質や個性を知ることができたという点です。それまでの私は、自分の体質なんて考えたこともありませんでした。ハウスクリーニングの仕事は、車での移動が多い肉体労働です。休憩時間は車の中でとり、お昼は立ち寄ったコンビニでお弁当を食べ、夜遅い残業も多くありました。そんな生活ですから時折体調を崩すこともありました。けれども、体調管理の方法を知らなかったので、なんとなく調子が悪いままの生活を続けていたのです。
学ぶ中で自分の体質を知り自分の力でなんとかするという知恵と実践法を身に着けることができたので、移り変わる日々の中で良い時も悪い時もありますが、その時々によってバランスをとって過ごしていけるようになりました。私の場合は、早起きをしてスパイスのきいた温かい朝食を摂ること、うっすら汗をかく程度の軽い運動(ウォーキングなど)を20~30分することで、体が軽くなるのがわかりました。また、朝いちばんに白湯を飲むことは、消化力を上げる点でも、気持ちを浄化させる点でも素晴らしいセルフケアだと思います。
アーユルヴェーダの理論は非常に明確でわかりやすいため、自分はもちろんのこと周りの人のことも観察する力が身につきました。クラスメイトは様々な体質を持ち、様々な環境で育った人たちの集まりだったので、お互いの体質や個性を見る勉強にもなりました。
山田先生にお会いしたのは、冒頭でもお話した無料説明会の時です。その時から、先生によるわかりやすいお話に引き込まれていきました。心理カウンセリングの授業が最も印象に残っています。授業の中で、全ての人が持っている、無意識下にある考え方のクセや心のパターンを掘り下げて明確にしていく作業をしました。それは、親子関係の影響が大きく、それまで見つめたことのない自分の内面に触れる時間でもありました。この作業は、誰かと接する仕事をされている方はやっておくと良いと思います。人は誰でも自分の考え方のクセがあり、そのクセをベースに人と係る傾向があります。自分の価値観で人を判断せず、中立であるためにも、今施術の仕事をしている私にとってこの授業を受けた意味合いは非常に大きなものとなりました。
パーリタ先生は、現役のアーユルヴェーダ医師でありオイルマッサージの施術もされます。とても気さくな方で、無知な私にも非常にわかりやすい授業をしてくださいました。経験も豊富でいらっしゃるので、細かい質問などにも様々なアプローチでお答えくださり、本当に有り難い経験をしました。先生お手製のスリランカカレーをいただく機会があったのですが、短時間で何品も仕上げていくのに驚きました!しかも、とっても美味しいのです。初めて口にしたスリランカのカレーは、そのスパイスの量にも驚きましたが、パーリタ先生の愛情たっぷりのお料理にクラスメイト全員感激してしまいました。
今、そしてこの先もアーユルヴェーダを活かすために
実は、カレッジを卒業する間際まで、アーユルヴェーダを仕事にするとは思ってもいませんでした。興味のみで入学を決めて通っていたものですから、得た知識や身に着けた実技を仕事として活かすことができるとは思ってもいなかったのです。
そんなある日、当時続けていた仕事についての悩みを山田先生に打ち明けると、「ちょうどセラピストの求人が来ているのでチャレンジしてみませんか?」と、今の職場を紹介していただいたのです。せっかくのお話でしたが、とても悩みました。でも、クラスメイトたちから「悩んでいるならやってみたら!」と背中を押してもらったこともあり、決心してここ名護に来たのが今年の2月です。
施術者として初めての職場は、タラソテラピーや食事療法が充実している滞在型ホテルのため、アーユルヴェーダ以外の知識を得ることもできる最高の環境です。ここでの私の仕事は主に施術なのですが、お客様に応じて体質や生活方法のアドバイスもさせていただいています。
アーユルヴェーダセラピストとして活動することに不安を感じていたこともありましたが、ホテルに来たお客様に喜んでいただいた時には、とてもやりがいを感じます。今後の目標としては、たくさんの経験を積んで施術者として技術をあげていくこと。今できる最善を尽くし、日々改善しながら前進し続けたいと考えています。