調和とは、ちょうどよく釣り合いバランスが取れていることによって、全体が整うことです。一人ひとりに適した調和をとる方法を知ることができるのがアーユルヴェーダです。
今回の記事では、アーユルヴェーダで私たちの心と体の調和をとる方法についてご紹介します。
目次
変わることの基本にあるのは「調和」
アーユルヴェーダは、不調は何らかの調和がとれていない状態であり、あらゆるものと調和のとれた生活をすることで不調は改善する、と説いています。改善する、つまり、自分が感じる何らかの良くない状態が良い方向に変わるということ。心身の不調は、不調和の表出、調和をとるために自分をコントロールすることが、変わるためのキーであり、根本なのです。
アーユルヴェーダの目的
アーユルヴェーダは、生命をホリスティック(全体的)にとらえる医学です。個の生命は、肉体、感覚器官、精神、魂の4つの調和で成り立つと捉えます。また、個々の生命は、日々生きている社会環境、自然環境とも調和をとる存在であると考えます。自分を構成するものと、自分を取り巻くあらゆるものとの、調和のとれた生活をすることで、人が本来持つ「自然治癒力」が高められます。そして、病気を癒し、健康な人は健康を維持していくことができるのです。それがアーユルヴェーダの目的です。自分を構成するものと、自分を取り巻くあらゆるものとの、調和のとれた生活とは、QOL(Quality Of Life/人生・生活の質)の向上でもあります。
調和をとる対象はあらゆるもの
健康に関して、「調和がとれている」「バランスがよい」という言葉で、多くの人がまず思い浮かべるのは食事ではないでしょうか。アーユルヴェーダを学ぶと、調和をとるために必要な食事の仕方や食べ物の性質まで、詳しい知識が得られ、日常生活にすぐ応用できます。そして、しばらくそれを取り入れた食生活を送ると体調や気分が変わった自分に気づくことでしょう。
では、自分を取り巻くあらゆるものとの調和とはどういうことでしょうか。
例えば、私たちは生きている以上、社会環境に身を置いています。それは、家庭であったり、職場、地域であったりします。
自分が暮らす家庭、毎日通う職場、住まう地域との不調和は、心身の不調を生む要因となるというと、イメージしやすいのではないでしょうか。
アーユルヴェーダ理論の講義で出された最初のホームワークは、「QOL」とは何かを考察することでした。自分を取り巻く環境は、人によって異なるものです。QOLとは、私たち一人ひとりがそれぞれ、人間らしく自分らしく生活し、生きがい、幸福を見出しているかを尺度とする概念です。QOLの定義を深く知ることが、あらゆるものと調和をとることの有効性を理解することの助けとなります。
アーユルヴェーダは、各々異なった環境に身を置いている皆さんへ、一人ひとりに適した、調和をとる方法を教えてくれます。
調和のとれた生活
自分自身と、自分をとりまくあらゆるものとの不調和がなくなると、私たちは、心地よく、楽に、幸福を感じて過ごすことができるようになります。
不調和のなかでは、バランスが悪く本来の状態ではないので、自分自身が何であるかは見えません。調和がとれた状態に自分自身を置くことがかなうと、人は本来の自分の役割に気づけます。その役割に向かって能力を発揮し、自分のため、人のため、社会のために、役立つような生き方が自ずと開けます。人間らしく自分らしく生きられることで、幸福で心豊かな毎日が送れます。それがアーユルヴェーダの目指す人生です。
不調和をもたらすもの
ストレスがQOLを損なう
現代社会は、物質的には非常に豊かである一方、先の見えない不安に満ちています。
また、目覚ましい通信技術の発展により、生活習慣や人間関係の変化は著しく、そこから生じるストレスは増すばかりです。不安感やストレスが生む心身の不調は、私たちのQOLを損ない、多くの人々の活力を低下させます。
アーユルヴェーダがストレスを克服する
「怒りや悲しみ、ストレスがない生活というのは存在しません。今の時代は身体にも心にも悪いものが、どうやっても入ってしまいます。それは仕方がないのです。アーユルヴェーダはそれを克服する方法を教えてくれます。」
高名な医師であるスリランカ人のパーリタ・セラシンハ学長が、講義の初日に、医学用語でも学術的な表現でもない平易な優しい言葉でこのように語ってくれました。講義内容に並ぶ「理論」「哲学」等々の言葉に、何か非常に高尚で厳格で、平凡な自分は場違いな存在にならないだろうかと、委縮していた私の心が溶かされました。
当時、変わりたいと切実に思い、当スクールの門を叩きつつも不安でいっぱいであった私に、ああ、アーユルヴェーダとはそういうものなのかという納得と、きっと理解できる、そして、身に付けて変われる、という希望が湧いた瞬間でした。ストレスフルな時代に生きる私たちにこそ、より有効ではないかと思わずにはいられないアーユルヴェーダ。そして、一人ひとりに適した方法を知ることができるのがアーユルヴェーダです。
ぜひ、自分自身と自分を取り巻く全てに目を向けて、「調和」とる方法を学んでください。
調和をとる方法を身に付ければ、必ず何かが変わります。
私たちの3つの使命
英国アーユルヴェーダカレッジでは、現代の日本の社会において、「調和」を大切にしながら、健康、教育、研究の「3つの使命」を掲げて、健康と幸福のプロフェッショナルを養成することで、社会貢献をしています。
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ライター&編集担当
宗吉麻子
ほぼトリドーシャだが、生活習慣上、ヴァータふりきりがちの毎日。
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心身の不調、疲弊を改善したく、アーユルヴェーダを学び、心楽しく穏やかに過ごせる自分を手に入れる。自宅にてサロン活動中。アーユルヴェーダトリートメントの幸福感を大好きな人たちにぜひ味わってもらいたい。
アーユルヴェーダに興味をもったきっかけ
英国アーユルヴェーダカレッジ認定 アーユルヴェーダビューティーセラピスト/ライフカウンセラー