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アーユルヴェーダ的 便秘対策

The College of Ayurveda

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寒さも少し和らぎ、春が近づいてきましたね。冬場は、冷え、運動不足、水分不足などにより便秘になりやすい環境でしたがみなさんはどうでしたか?

今回は、アーユルヴェーダの考えを取り入れた、便秘対策をご紹介します。

まずは今の便秘度をチェック

まずは、今の便秘度をチェックしてみましょう!ここ数日の自分の体調を振り返ってみてください。
みなさんはいくつ当てはまるでしょうか。

  • 3日以上排便がない
  • 数日に一回程度
  • 残便感がある
  • 排便の間隔が不規則
  • 便が硬い
  • お腹が空かない
  • 体が重い
  • おならが臭い
  • 腹部膨満感

1つでも当てはまる方は、ご自身の生活の中で、次の便秘の原因に当てはまるものがないか、確認してみてください。

一般的な便秘の原因

一般的に、以下のような状態の時に、便秘になりやすいと言われています。

  • 体の冷え
  • ストレス
  • 不規則な食事
  • 自律神経の乱れ
  • 睡眠不足
  • 水分、油分不足
  • 運動不足
  • 食物繊維不足
  • 筋力低下
  • 生理的欲求の我慢

排便は健康のバロメーターと言われるように、健康に直結しています。便秘の原因に当てはまることはあった方は、これらの原因を取り除く生活を心がけることで、改善につながる可能性があります。

では、次にアーユルヴェーダで考える便秘についてお伝えしていきます。

アーユルヴェーダにおける便秘とは

アーユルヴェーダでは、排泄物・老廃物(便・尿・汗)をマラ(mala)と言い、マラが正常に排泄されず体内に蓄積すると、未消化物・毒みたいなものアーマ(ama)となり不調や病気に繋がると言われています。

「毎日排便できている」という方でも、以下に当てはまることはないでしょうか。

・体やお腹が重く感じる
・便に粘り気がある(便を流した後、便器に少し付着している)
・便が臭い
・おならが臭い
・おならが良く出る
・便が沈む
・便の色が濃い
・ゲップが多く出る
・ゲップが変な匂い
・口臭
・肌荒れ
・やる気がでない

このような症状は、たとえ毎日排便していたとしても、アーユルヴェーダの理論では、アーマ(未消化物・毒)が体内にある状態を表しており、便秘とみなされます。では、何が原因なのでしょうか。

アーユルヴェーダ的便秘の原因

アーユルヴェーダでは、以下のような食事やライフスタイルを送っているとき、便秘になりやすいと考えています。

・お腹が空いてない(消化しきれていない)のに食べる
・運動不足
・不規則な食事
・自分の体質(ヴァータ・ピッタ・カパ)に合った量を食べていない
・新鮮でない食材
・冷えた食事が多い
・怒り、悲しみ、心配などの感情を持ちながら食事をする
・便意、尿意など生理的欲求を我慢する
・ストレス
・緊張
・冷え

などが原因としてあげられます。お腹が空いている空いていないにかかわらず、1日3食規則的に食べることが健康のためによいと考える方が多い中で、お腹が空いていないのに食べるということは、健康になるどころか、体に未消化物を溜め、便秘の原因になるというのは面白い考え方だなぁと感じます。

体質別排便の特徴

一見、食生活やライフスタイルに左右されると思われがちな、排便の特徴ですが、アーユルヴェーダでは体質によっても、便の回数や量が違うと言われています。

ヴァータ体質(風):冷性、乾性、軽性

ヴァータ体質の方は、便秘になりやすい、または、便秘と下痢を繰り返すなど不規則さがみられる傾向にあります。

元々「冷性」「乾燥」など便秘の原因となる性質が優勢なのに加え、水分を飲むのが苦手なため、体内の水分が不足しがちだったり、食生活も、食べたり、食べなかったり、不規則になりがちです。その結果、ヴァータが乱れ、便秘になります。

ピッタ体質(火):熱性、鋭い、軽性

ピッタ体質の方の排便には、排便の回数が多い(1日2回が普通)、便がやわらかめ、下痢をしやすいといった傾向がみられます。

「熱い」などの性質を持つピッタ体質の人は、消化力が強く、食べる量も多めです。消化力が強いと、消化のスピードが速くなるため、排便の回数が多くなったり、あまり水分が大腸で吸収されないまま、便になることでやわらかめになったりします。

特に辛い物や冷たいもの、刺激物などをたくさん摂ったり、怒りの感情を抱えながら食事を摂ると、それによりピッタが乱れ、下痢をしやすくなります。

カパ体質(水):冷性、油性、重い、遅い

カパ体質の方の排便には時間がかかるが普通に排便できる(1日1回)、1回の便の量が多いといった特徴がみられます。

「遅い」性質を持つカパ体質の人は、食べ物の消化もゆっくりなため、排便までに時間がかかりますが便秘というわけではなく、規則的に排便します。

しかし、油っぽいものや消化に重いものを食べ過ぎたり、運動不足、怠けた生活が多くなると、カパが乱れ、排便までにより時間がかかったり、粘着性のある便になります。

アーユルヴェーダ的便秘対策

最後にアーユルヴェーダ的な便秘対策をご紹介します。まず、基本的なこととしては、先ほどアーユルヴェーダ的な便秘の原因でご紹介したこととは、反対のことをするということです。例えばお腹が空いてから食べる、新鮮な食材を選ぶ、幸せな気持ちで感謝をしながら食事をするなど。。それに加えて、以下のようなことも実践してみてください。

腸マッサージ

仰向けに寝転んで、ひざを軽く曲げます。手のひらをお腹に当て、右側の上行結腸からスタートし、ゆっくり時計回りに優しくマッサージして、大腸の蠕動運動を促します。強く押しすぎないように注意してください。お腹に少しオイルをつけて行うと滑りがよく気持ちよくできますよ。
腸マッサージ

ゆっくり白湯を飲む

消化力を上げたり、腸へ刺激を与えたり、リラックス効果があったり、体を温める効果もあるなど、白湯は、便秘の原因を改善するのにとてもよい飲み物です。食前や食事中に積極的に白湯をとりいれてみましょう。白湯が飲みにくい方は、レモン汁やカルダモン、ショウガなど入れるのもおすすめです。

湯船につかる

湯船につかると、副交感神経が優位になる為、緊張やストレスの緩和に効果があります。また、体が温まることで便秘の原因のひとつである冷えの解消や睡眠の質の向上にもつながります。リラックス効果のあるアロマなどを取り入れるとさらによいでしょう。

温かく消化しやすい食事

みそ汁や甘酒などの発酵食品や、野菜や生姜、スパイスなどを入れたスープなど温かく消化しやすい食事を心がけましょう。お鍋や蒸し野菜などもまだまだ寒さを感じるこの時期にはよいのではないでしょうか。

スパイスを料理に取り入れる

消化力促進効果のある、ジンジャー、こしょう、クミン、シナモン、カルダモンなどを使ったカレーやスープ、紅茶やホットミルク、チャイなどを楽しんでみるのも便秘対策には有効です。特に、ヴァータやカパ体質の方で、消化力が不規則になっている、または消化力が落ちているという方はぜひ積極的に取り入れてみましょう。

軽い運動(ウォーキング、ストレッチ、ヨガ)

軽い運動は体の温めや腸の刺激につながります。また、ストレス解消にも効果があります。特に早朝のウォーキングは、太陽の光によって体内時計を整え、ビタミンDが生成されるのでさらに良いです。

ハーブティ

カモミール、ミント、フェンネル、レモングラスなどのハーブティは、リラックスや消化促進の効果があります。ハーブティはノンカフェインなので、睡眠の質を高める効果もあり、睡眠不足が原因の便秘にお悩みの方にはおすすめしたい習慣です。

健康

体が健康な状態になると、アーユルヴェーダ的便秘の症状と反対の体が軽い、やる気が出る、などに繋がります。このように、健康な体づくりのために、排便は大切な働きですよね。是非、出来ることから意識してみてください。

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ライター&編集担当

アーユルヴェーダセラピスト春田早希子

春田早希子
三重県出身。カパ体質のゆっくりマイぺースだが、こだわりは強め。
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大学卒業後、地球一周船旅に乗船、現在のパートナーと出会うきっかけに。様々な国を訪れ自分がいかに恵まれた国、環境に生まれ育ったかを痛感。帰国後はフェアトレード専門店に7年勤務し結婚を機に退職。新婚旅行で東南アジアあたりを約4ヵ月かけて巡るバックパッカーの旅へ。旅で立ち寄ったインドやスリランカでアーユルヴェーダに興味が湧く。帰国後は東京に移住。中小企業3年勤務後退職し、英国アーユルヴェーダカレッジ49期入学。2022年5月卒業。さらに知識を深め、自分に出来る方法で誰かの笑顔のためになりたいと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

  • ★当スクール校長 山田泉著★

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