旬の食材でドーシャの乱れをトトノエル~晩秋編~

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少し前まで暑い日が続いていましたが、ここ最近ようやく秋らしい?冷たく乾燥した空気を感じる気候になってきました。
季節が変わると、秋らしい、冬らしいファッションを楽しみたいとあれこれ準備をする方が多いかと思いますが、ファッションだけではなく、身体の準備もできていますでしょうか?
晩秋(10 月後半から11月中旬)はヴァータの季節です。少しずつ陽が出ている時間も短くなり、ピッタの影響は少なくなっていく代わりに、冷たさや乾燥といった性質を持つヴァータ の影響を心身共に受けやすくなります。今月は本格的な寒さ(冬)がやってくる前に気をつけておくといい食事のポイントをお伝えしようと思います。これからお伝えする内容を実践していただければ嬉しいのですが、大きな変化はそれそのもがヴァータを乱す原因の一つとなりますので「少しずつ」「無理なく」実践してみてくださいね。

晩秋に控えると良いモノ・コト

夜更かしや不規則な生活により、エネルギーがきちんとチャージされなかったり、消耗すること。自身の体力の範囲を超えて頑張りすぎることの全て。疲れているからといって食事を抜いたり、入浴を諦めシャワーで済ましたりといったことをしていると、寝つきが悪い、寝ても疲れが取れない、免疫力が落ち風邪を引きやすくなるといった不調が現れやすいのでこの時期は特に気をつけてみてください。乾燥したもの、サクサクした軽い食感のものや冷たいものはヴァータ を乱すものなので、一見ヘルシーそうに見えてもドライフルーツやチップスなどの摂り過ぎには気をつけてください。

晩秋に取り入れると良いモノ・コト

【甘味・酸味・塩味】×【油性・熱性】の組み合わせはヴァータのバランスを整えます。
例えば先月ご紹介した「サツマイモ」を例にすると、レシピで紹介したような汁物以外で食べるのであれば、干し芋や冷えたスイーツで食べるのではなく、焼き芋や蒸かし芋に岩塩やギーなど良質な油分を加え、温かい飲み物と一緒に食べるというようなイメージです。揚げた後、甘い蜜を絡める大学芋は消化力が安定している状態で楽しみとしてたまに食べる程度なら良いかと思います。ちなみに、大学芋とバニラアイスの組み合わせは、スイーツとしてはベストですが、アーユルヴェーダ的にはおすすめできません。。
同じ食材でも調理の仕方によってドーシャに与える影響は変化しますので、旬の食材を選び、一つの味に偏らないようにということだけ気をつけて調理を楽しんでみてください。「味が偏らないように」という観点からすると、ハーブやスパイスを取り入れるとより簡単に食卓も風味も豊かになります。今月は見たことあるけど買ったことはない、貰ったものの使い方に困るといった声をよく聞くローズマリーを使ったレシピをご紹介します。

ローズマリーとは

血行促進、消化器系の機能を高める若返りのハーブの一つで、アグニ(消化力)を高め、頭や心のアーマ(老廃物)を排除する働きがあると言われており、ブレインフォグや頭痛の改善や、集中力を高めたい時におすすめです。すっきりとした独特の香りがあり、料理や香料に使われる他、薬用として収斂剤やリウマチや外傷に処方されたりもするシソ科の常緑樹です。ローズマリーは家庭菜園でも育てやすいらしく、ワサワサ増えるとのことで個人的にはそういったお裾分けをいただくことが多いです。

今月のレシピ1「里芋とローズマリーのカレー」


【材料】(1~1.5食分)

里芋 130g程度(ジャガイモ1.5 個分くらいの量)
ローズマリー 1本
玉ねぎ 1/4個
しょうが ひとかけ
A鷹の爪 小1本
Aクミンシード 小さじ1/2
Bコリアンダー 大さじ1/2
Bフェヌグリーク 小さじ1/2
Bチリペッパーまたは青唐辛子粉 ~小さじ1/4 (お好みで)
Bターメリック 少々
岩塩 小さじ1/2
大さじ1.5

※スパイスのうち、Aはホールスパイス、Bはパウダースパイスと使用しています。

〈作り方〉
1. 玉ねぎは薄切りにし、里芋は洗って皮を剥き塩水に晒し、生姜は粗みじん切りにしておく。
ダールライスも作る場合、玉ねぎは大さじ1分くらいをみじん切りにしてよけておく。


2.鍋に油と鷹の爪を入れ弱火にかけて20 秒ほど待ってからA を加え、クミンシードがじわじわーっと動き始め香りがしてくるまで加熱する。


3.玉ねぎを加え中火で炒め、しんなりしてきたら生姜を加え全体に油が回ったら火を止める。


4.Bを加え余熱で全体がよく混ざるまで炒める(火は止めたまま)


5.水気を切った里芋を加えて混ぜ、水1cup を加え里芋に火が通るまで弱目の中火で10 分くらい煮込む。


6.塩で味を調整して完成。

今月のレシピ2「ダールライス」


【材料】(2食分)

インディカ米 1/2合
レンズ豆 大さじ1.5
A玉ねぎ(みじん切り) 大さじ1
Aカルダモン 1粒
Aフェンネル ふたつまみ
A岩塩 ふたつまみ
小さじ1

〈作り方〉
1. レンズ豆は洗った後20 分くらい浸水しておく。
2.インディカ米は洗って米の1.5 倍量の水で炊いておく。
3.フライパンに油を熱しA を順番に加え炒め合わせ、玉ねぎが茶色っぽくなったらザルにあげたレンズ豆を加え3 分くらい炒め火を止める。


4.炊き上がった米に3を加え10 分くらい蒸らした後、混ぜ合わせる。

最後に

ハーブやスパイスを買っても使い方がわからず余ってしまう といった声もよく聞くのですが、私がよくするのは白湯にプラスすることです。今日紹介したもので言うと、洗ったローズマリー1/2 本をグラスに入れ、お湯を注ぐだけで即席ローズマリーティーの出来上がり。お手軽ですが香りもよく気分もすっきりするのでいいですよ。浅漬けに一緒に漬けたりするのも簡単でよくやりますし、他には洗ってからしっかりと水気を拭き取り、オリーブオイルなどに漬け込んでおくと、ハーブオイルになり、ただの焼き物やドレッシングがいつもより風味も豊かになりますし、消化を助けてくれる役割も増します。「こう使わなければいけない」と縛ることなく、ぜひ気軽に楽しみながら日常の中に取り入れてみてくださいね。あれに入れたらどうだろう?想像すること自体も、五感を刺激し人生を少し豊かにすることに大きく役に立つと思います。

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ライター&編集担当

アーユルヴェーダセラピスト尾下弥々
尾下 弥々
愛媛出身、大阪在住。ハマったらとことん!美味しいものと楽しいこと美しいものが好き、極力体力消耗したくないヴァータ強めのインドア派。
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意外と地道にこつこつタイプです。元々自炊は苦手。
アーユルヴェーダと栄養学を学んでから、体質や体調、季節にあったものを選ぶだけで勝手に栄養バランスも取れることに気付き、すごくシンプルな食生活となり、おうちごはんも楽しめるようになりました。歳を重ねるごとにより快適により楽により良く美しくなる、そんな穏やかで豊かな人生を送る「智慧」を独り占めせず、ひとりでも多くの人に届けられる人で在りたいです。
英国アーユルヴェーダカレッジ認定 アーユルヴェーダビューティーセラピスト/ライフカウンセラー
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